「本器は新しい」「電線も切れていない」
それでも電気柵が効かない場合、最も疑うべき原因は雑草による漏電です。
電気柵は電気を流す設備であると同時に、電気を逃がさない環境づくりが不可欠です。 この記事では、現場で最も多い「雑草漏電」の仕組みと、買い替え前に必ず見直すべき対策を解説します。
なぜ雑草があると電気柵は効かなくなるのか
電気柵の線に草や枝が触れると、そこを通じて電気が地面へ逃げます。 これを漏電と呼びます。
見た目は正常でも、実際には動物に痛みを与えられない電圧まで下がっているケースがほとんどです。
一度でも「痛くない」と学習されると、動物はその柵を安全な場所として認識し、侵入が常態化します。
草刈りだけでは解決しない理由
「定期的に草を刈っているのに効かない」という声は非常に多く聞かれます。
- 数日で再び伸びる
- 雨や風で倒れて線に触れる
- 忙しくて刈れない期間ができる
このように、草刈りは一時的な対処に過ぎません。
現場で選ばれているのは、「草を刈り続ける」から「草が生えない状態を作る」という考え方です。
雑草漏電対策の比較|どの方法が現実的か
| 対策方法 | 初期コスト | 効果持続 | 管理の手間 |
|---|---|---|---|
| 草刈りのみ | ◎ 安い | △ 短い | × 非常に多い |
| 防草シート | ◯ 中 | ◎ 長期 | ◎ 少ない |
| 防草+砂利 | △ 高め | ◎ 非常に長い | ◎ ほぼ不要 |
家庭菜園・農地レベルで最もバランスが良いのは、防草シートによる対策です。
現場で実際に選ばれている解決策
防草シートを電気柵の下に敷設することで、
- 雑草による漏電を防止
- 電圧の安定
- 草刈り作業の大幅削減
という3つの効果が同時に得られます。
特に重要なのは、柵の真下〜外側30〜50cmをカバーすることです。
なぜこの防草シートで十分なのか
防草シートは「安ければOK」という資材ではありません。
電気柵の漏電対策として一度敷いたら長期間、確実に役目を果たすかが重要です。
プロが「ザバーン 240G」を使い続ける3つの理由
1. 「安物」を何度も敷くより、最初からこれを敷いた方が安い
ホームセンターで売られている安価なポリプロピレン製の防草シートは、 数年もすると劣化して破れ、隙間からツクシやスギナが突き抜けてきます。
そのたびに発生するのが、
- 剥がす手間
- 処分費用
- 新しいシート代
- 敷き直す労力
これらを合計すると、最初から耐久性の高いシートを敷いた方が、結果的にコストは安く済みます。
2. 「2m幅」がもたらす圧倒的な作業効率
1m幅のシートを並べて敷くと、「重ねしろ」が増え、 そこが雑草が生える弱点になりがちです。
2m幅であれば、
- 広い場所は一気にカバーでき、作業時間が大幅に短縮
- 狭い場所でもカットして使え、切り口がほつれにくい
この「大は小を兼ねる」柔軟性は、現場作業では非常に助かります。
3. 強靭なのに水を通す特殊構造
ザバーン 240Gは、米国デュポン社が開発した極太繊維の特殊構造を採用しています。
- 貫通抵抗:笹やスギナのような突き抜け力の強い雑草も抑え込む
- 透水性:水は通すため、水たまりができにくく土壌を傷めない
電気柵の下に敷く用途でも、漏電を防ぎつつ環境を悪化させない点が評価されています。
現場の人間としての本音
防草シート選びで一番後悔するのは、「敷いた後に草が生えてくること」です。
ザバーン 240Gは、一度敷けば10年、砂利の下なら半永久的に持つと言われる業界のスタンダード。
後々のメンテナンスを楽にしたいなら、これ一択だと感じています。
高価な電源装置を買い替える前に、まず足元の環境を整えるだけで、 「急に効くようになった」というケースは非常に多くあります。
電圧が本当に出ているか確認していますか?
雑草対策と同時に行ってほしいのが電圧測定です。
電気柵は「線が張ってある」ことと「電気が流れている」ことは別です。
安全基準・電圧管理の目安については、以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ|雑草対策は電気柵対策そのもの
電気柵が効かなくなる原因の多くは、 機器の故障ではなく環境管理にあります。
特に雑草による漏電は、最も多く・最も見落とされやすい原因です。
・草を刈る ・草が触れないようにする ・草が生えない状態を作る
この順で対策のレベルを上げていくことで、無駄な買い替えを防ぎ、効果を取り戻すことができます。
まずは足元から、現場を見直してみてください。
▶ 全体像はこちら: 電気柵が効かない原因7選と対策まとめ
